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だれかからわたしに、わたしからあなたへ
そうなんだよ、僕は人に対して傷つける言葉を伝えるのが心底苦手だった。大分その点については逃げてきた。逃げ回ってきた。でも自分の好きな音や、言葉って、それとはまったく違っていて、まっすぐ飛んでいくんだよね。びゅーんって。ひかりのように。ありとあらゆるものを照らして、貫いていくようなものだった。それはもうとてもとてもまぶしくて、見ていられない程に。好きな服は不格好なものがおおい。肩が落ちていたり、布がたわんでいたり、揺れていたり。物も、ふるぼけている物や、割れて修繕された食器、意味をなさないものに名前をつけたり、何かに見立てたり。よくよく考えると、自分の生きてきた道と、自分の好きなもの、触れていたいものとのギャップがあった。バランス感を大切だと思う気持ちと、それが崩れたところにある何かに触れていく行為。どちらが自分の求めるものなのだろうか。きっとそれって長い間考えてきたし、感じてきている。それでようやく見えてきているものもあって、結構良い時期に差し掛かってきていると感じている。そこである程度の納得を持って感じるのは、僕はバランス感を大切にしてきたのではなく、そつなくこなしてきただけなんじゃあないのか、そんな風に思ったりします。そしてそれがどんどん終わってきている気がしています。終わりははじまりである、よく聞く言葉。なんとなくしか感じていなかったけれど、今は心からそう思えるような、そんな気持ちです。トンネルの終わりは光が溢れているし、冬の終わりは春が来た、星が消えても朝焼けの空があるし、ほらねすてきな人と出会うでしょう。ぴかぴかの靴もいいけれど、やっぱり紐なんか汚れてしまって、でも色々なところに行った靴のがいいよね。Tシャツについた食べ物の染みすらも、そのときのことを思い出して笑っていたい。風化は痕跡です。軌跡であり、記憶です。自分に問いかける、どうだい、風化してるかいって。きてるねー、ばしばし風化してるねー。傷のついた木材にオイルをしみ込ませて、ヤスリをかけると、とても素晴らしい風合いになるね。今書いていて思ったけど、ヤスリって傷をつけているよね。木の表面をごしごし。人間の皮膚だったらどうだろう、さながらホラーだね。木もきっと痛いよね。だけど、良い風合いになる。人も同じなんだろうな。あなたのやっちまったなあって過去も、なかなか消えない傷も、それが星みたいに散らばって、きれいに見えたりするよ。あれ、これ繋げてみるとあざらしみたいなかたちになるからあざらし座と名付けよう、みたいに、名前を付けてみようか。あとはれんこん座とかいいねえ。スッカスカの星座、天ぷらにしてやんよ。というのは冗談だけどね。ぼくのやっちまったなあって過去や、なかなか消えない傷も名前をつけてくれるかな。ずっとずっと長い間のあと、空にもどったら。きっと、きっと、きれいでしょう。終わっていい、壊れていい、無くしていい、失っていい、崩れていい、傷んでいい、汚れていていい、もっとどろんこになっていい、そんな自分を捨てなくていい、否定しなくていい。まっしろじゃなくても、きみはうつくしい。いつも汚れは少し残ったとしても、とてもすてきな風合いをしていて、うつくしいでしょう。きっと、もっと、きれいになる。汚れているからと捨てる人もいるでしょう、傷んでいるからと、ぴかぴかの代替品を求めるひともいるでしょう。でもね、星を道しるべにしてきたように、あなたも、わたしも、それらの星を道しるべに、あるいてゆける。そしてそのほしに導かれて、しずかに、ひかりのおはなしがはじまっていく。最初はびくびくしながら、しだいにぴかぴかひかりだす。うたって、おどって、だきあう。うれしくなって、たのしくなって、泣いちゃったり、ひっかいたり、夜の空を転げ回る。まるでながれぼし。その傷を、その痛みを、風化してゆけ、そのからだの傷は、そのこころの痛みは、やがてきれいな星になる。風化は、希望である。
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